コラム
算定基礎届を提出したら終わりではありません!
算定基礎届の提出後も大切な実務があります
毎年7月は健康保険・厚生年金保険の「算定基礎届」の提出期限です。提出を終えるとひと安心という担当者の方も多いかもしれません。しかし、算定基礎届は提出して終わりではありません。その後の確認や対応を怠ると、社会保険料の誤徴収や従業員からの問い合わせにつながる可能性があります。そこで、算定基礎届を提出した後に確認しておきたいポイントをご紹介します。
標準報酬決定通知書の内容を確認する
提出した算定基礎届の内容をもとに、日本年金機構から「標準報酬決定通知書」が送付されます。決定された標準報酬月額が提出内容と一致しているか確認しましょう。特に次のようなケースでは注意が必要です。
- ・昇給や降給があった従業員
- ・短時間就労者(パートタイマー)や短時間労働者
- ・休職や欠勤があった従業員
- ・支給対象月に給与の変動があった従業員
万が一、内容に誤りがあった場合は早めに管轄の年金事務所へ相談することが大切です。
新しい社会保険料を給与計算へ反映する
算定基礎届に基づき決定された標準報酬月額は、原則として9月分の社会保険料から適用されます。実際の給与計算では、給与から控除するタイミングが会社により異なるため、自社の給与規定や給与計算スケジュールを確認しておきましょう。給与計算ソフトの設定変更を忘れると、社会保険料の控除誤りにつながるため注意が必要です。
月額変更届が必要になるケースもある
算定基礎届を提出した後でも、大幅な昇給や降給があれば「月額変更届(随時改定)」の対象となる場合があります。「算定基礎届を提出したばかりだから、しばらく手続きは不要」と思い込んでしまうと、必要な届出を見落としてしまうことがあります。固定的賃金の変動があった場合は、対象になるかどうかを確認しておきましょう。
従業員への説明も忘れずに
9月以降に「社会保険料が増えた」や「手取りが減った」といった質問を従業員から受けることがあります。事前に、
- ・毎年の定時決定による改定であること
- ・4月から6月の報酬を基に決定されること
- ・保険料率だけでなく標準報酬月額の「等級」が影響すること
などを説明しておくことで、不安や誤解を防ぐことができます。
まとめ
算定基礎届は、提出後の確認や給与計算への反映までを含めて完了します。標準報酬月額の確認や月額変更届の提出の要否、給与計算ソフトの設定など、見落としがちな実務をしっかりチェックすることで、後のトラブルを防ぐことができます。
当事務所では、算定基礎届や月額変更届をはじめ、社会保険手続き全般のサポートを行っています。「手続きが正しくできているか不安」や「給与計算まで含めて相談したい」といったお悩みがありましたら、お気軽にご相談ください。